事 案 |
業績悪化による人員整理を理由に子会社への出向を命じられた「リコー」(東京)の男性社員2人が、出向命令の無効確認などを同社に求めた訴訟。技術者として入社した2人は、2011年の同社の大規模リストラ策の発表後、上司から退職を勧められ、拒否すると子会社の物流会社への出向を命じられた。 |
結 果 |
判決はまず、出向命令が人事権の乱用に当たるかどうかは「業務上の必要性や人選の合理性、出向者に与える不利益などを考え合わせて判断すべきだ」との考えを示した。その上で、同社が人件費抑制のため出向を命じたのは業務上必要だったとしたが、整理対象の人選を約1か月で終えたことなどから、「人選作業の慎重さや緻密さに欠けていた」と指摘。「子会社での立ち仕事は、デスクワークだった原告らのキャリアに配慮した異動とは言い難い」と認定した。 「命令は原告の自主退職を期待したもので人事権の乱用だ」と指摘した。 |
備 考 |
リコー広報室の話「当社の主張が十分に理解されなかったのは残念。上級審の判断を仰ぎたい」 |
出 典 |
(2013年11月13日09時02分 読売新聞) |
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