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過労自殺

過労自殺とは

過労自殺とは、法律上の定義はありませんが、一般に、過労(過重な業務)による著しい心理的負荷やパワー・ハラスメント等が原因で、労働者がうつ病等の精神障害を発症し自殺することを指すものとして使われます。

過労自殺も、それが「業務上」のものであるならば労働災害として企業に労災補償義務が生じ、労災保険給付の対象となります。

また、労災保険とは別に、企業に安全配慮義務違反などが認められれば、従業員の遺族から企業に対し債務不履行を理由とする損害賠償請求がなされることもありえます。この場合、損害賠償の額は労災保険給付との間で調整がなされます。

過労自殺の労災認定

1)行政の判断基準

過労自殺は、その自殺が故意による死亡であるならば、労災保険給付の対象とはなりません。過労自殺が故意による死亡といえるか、そして業務上のものである(労働災害である)といえるかに関しては、行政による判断指針(「心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針」)が定められています。この指針では、基本的な考え方として、 (1)指針の対象である疾病に該当する精神障害を発病し、 (2)対象疾病の発病前おおむね6カ月の間に業務による強い心理的負荷が認められ、 (3)業務以外の心理的負荷及び個体側の要因により発病したとは認められない場合、その精神障害は業務上の疾病に当たるとされています。特に自殺については、業務による心理的負荷によって精神障害が発病したと認められる者が自殺を図った場合、精神障害によって正常の認識、行為選択能力が著しく阻害され、または自殺を思いとどまる精神的な抑制力が著しく阻害されている状態で自殺したものと推定し、業務起因性を認めることとするとされています。

残業170時間、過労自殺認定=バレンタイン前、チョコ会社で

横浜市の男性=当時(31)=が出向先のチョコレート会社で自殺したのは長時間労働が原因だとして、渋谷労働基準監督署が労災認定していたことが29日分かった。

遺族は同日、同社に約9700万円の損害賠償を求め東京地裁に提訴した。

遺族側の弁護士によると、男性は2004年からコールセンター業務を行う会社に正社員として勤務。11年10月、関連会社のチョコレート製造・販売「コンパーテス・ジャパン」(東京都渋谷区)に出向し、トラブル対応や在庫管理、店舗スタッフの採用などを担当していたが、同年12月末に同社の非常階段で首をつって自殺した。

労基署は、バレンタインデー前の繁忙期と重なり、男性の自殺前1カ月の時間外労働が約170時間に上っていたと指摘。上司の叱責に業務指導の範囲を超えた発言があったなどと認定した。

男性の姉(34)は都内で記者会見し、「チョコレートを見ないように外出を避けているが、つらい」と訴えた。

同社の社長は取材に対し「(自殺は)悲しく、二度と起こしたくない。遺族の方と争いたくないので、内容を見て真摯(しんし)に対応したい」と話した。(2013/01/29-19:11)時事ドットコム 

 

2)判例の判断基準

 労災保険給付の不支給決定処分の適法性をめぐり訴訟で争われる場合、裁判所が、死亡(過労自殺)が「業務上」のものといえるか(業務起因性があるといえるか)を判断することになります。このとき裁判所は、前記指針など行政の基準に拘束されるわけではありません。具体的には、業務上の負荷(ストレス)によってうつ病等に罹患したこと(当該従業員の個体側の要因ではなく、業務が原因であること)を、どのような人を基準に判断すべきかが問題となります。最近の裁判例を見ると、医学における「ストレス―脆弱性理論」(業務による心理的なストレスが弱くとも、それを受ける個体側の脆弱性によってはうつ病を発症することがあるという理論)を応用し、業務によるストレスの強さと当該従業員の個体の脆弱性を総合考慮して、業務による心理的負荷が、社会通念上、客観的に見て精神障害を発症させる程度に過重であるかを判断すべきとする例が増えているといわれております。

過労自殺と損害賠償

過労自殺の事案においても、企業に安全配慮義務違反あるいは注意義務違反がある場合には、企業の損害賠償責任が発生します。法的には、過重な業務とうつ病など精神障害の発病・自殺との間に「相当因果関係」が認められるか否か、そして企業に安全配慮義務(あるいは不法行為法上の注意義務)違反が認められるか否かが問題になります。


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