企業法務、人事・労務管理、労働問題に関するご相談は、東京都墨田区錦糸町・押上 アライアンス法律事務所までお気軽にご相談ください。労働審判を申し立てられた経営者の方からのご相談は

無料です。

代表弁護士 小川敦也

東京弁護士会

住 所

東京都墨田区

太平4-9-3

第2大正ビル

最寄駅

錦糸町

押 上

電 話

03-5819-0055

配 転

配転とは

「配転(配置転換)」とは、同一企業内で、労働者の職種、職務内容、勤務地について、長期に亘って変更する人事異動のことをいいます。配転のうち、勤務地の変更を伴うものを「転勤」といいます。配転は、従業員の補充、定期的人事異動、余剰人員の雇用調整などを目的として行われます。

配転命令権の根拠

配転命令権の根拠(有効要件)

 配転について個別合意があればそれによりますが、個別合意がなくても、就業場所や職務を限定する労使の合意がなく、就業規則や労働協約に「業務の都合により出張、配置転換、転勤を命じることがある」などの一般条項があれば、使用者に配置転換を命ずる権限(配転命令権)があるものと解されます。ただし、使用者の配転命令権は、無制約に行使することができるものではなく、これを濫用することは許されません。一般に、配転命令が有効となるためには、以下の要件を具備している必要があります。

1.労働契約上、配転命令権の根拠があり、その範囲内であること

2.法令違反等がないこと

3.権利濫用ではないこと

労働契約による配転命令の制限

労働契約による配転命令の制限

 労働契約で、職種を限定して採用された場合、他の職種に配転するには、本人の同意が必要です。一般に、資格を必要としない職種、高度な専門性を有しない職種については、職種限定の合意の存在は否定されやすいといえます。

 また、勤務場所を決めて採用されている場合、住居の変更を伴うような勤務地の変更にも本人の同意が必要です。

配転命令に対する労働者からの反論パターン

①職種限定の合意が存在している

②勤務地限定の合意が存在している

③配転命令は権利の濫用である

パターン①職種限定の合意が存在している場合

(1)雇用契約において、職種を限定する旨の合意がなされている場合には、使用者の一方的命令によって配転を命じることはできず、配転には本人の同意が必要となります。このような合意は必ずしも明示的なものである必要はなく、黙示の合意であっても認められます。

(2)黙示の合意があったかどうかは、下記のような事情から総合的に判断なされます。

採用の経緯

社内における処遇区分に関する規定・運用のあり方

当該職務の有する専門性・資格の要否等

パターン②勤務地限定の合意が存在している

(1)当該労働者について就業場所を一定の勤務地に限定した合意が成立している場合、他の就労場所への配転を命ずるには労働者の同意が必要となります。

このような合意は必ずしも明示的なものである必要はなく、黙示の合意であっても認められます。

(2)黙示の合意があったかどうかは、下記のような事情から総合的に判断なされます。

採用の経緯

過去の運用状況

社内規定の内容

法令上の配転命令の制限

法令上の配転命令の制限

 強行法規に違反する配転命令は無効となります。例えば、国籍、信条、社会的身分を理由とする不利益配転は、労働基準法第3条違反として無効です。女性であることを理由にした差別的配転も男女雇用機会均等法第6条違反として無効です。さらに、正当な労働組合活動を理由とする不利益配転や、組合への支配介入にあたる配転は、労働組合法第7条の不当労働行為として禁止されています。

 また、労働協約等の人事協議条項や同意条項に違反してなされた配転命令は、その条項の趣旨にもよりますが、無効となることがあります。 

 事業主は、従業員に就業場所の変更を伴う配置の変更を行おうとする場合に、その就業場所の変更によって子育てや介護が困難になる従業員がいるときは、当該従業員の子育てや介護の状況に配慮しなければなりません。(育児・介護休業法第26条)

権利濫用法理による配転命令の制限

権利濫用法理による配転命令の制限

 配転が、労働契約の範囲内であり、法令によって禁止されている行為にあたらない場合でも、権利濫用にあたる場合には無効となります。権利濫用かどうかの判断は、以下の事情を総合的に判断して決められます(最判昭和61年7月14日)。

1.当該人員配置の変更を行う業務上の必要性の有無

2.人員選択の合理性

3.配転命令が他の不当な動機・目的をもってなされているか否か

4.当該配転が労働者に通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせるものか否か

5.その他上記に準じる特段の事情の有無(配転をめぐるこれまでの経緯、配転の手続きなど)

不適切な配転事例とそのリスク

「追い出し部屋へ配転」提訴 コナミ社員、命令無効求め

201312120042

朝日新聞デジタル 【千葉卓朗】

社員を自主退職に追い込む「追い出し部屋」に配属され賃金を下げられたとして、ゲームソフト大手「コナミデジタルエンタテインメント」の50代の男性社員が11日、配転命令の無効と賃金の支払いを求める訴訟を東京地裁に起こした。

 訴状によると、男性は20年間、ゲームソフト開発に携わったが、2011年5月に「キャリア開発課」に配属。「異動先を見つけること」を業務として指示された。入館カードやパソコンは取り上げられ自宅待機に。その後、パチスロ製造工場の応援業務に就き、床磨きや組み立てなど単純作業に従事した。

 この間、期限付きの契約社員になれば一時金が支払われる「転進支援制度」が会社から提示され、同課の多くの社員がこの制度で退職したという。780万円だった男性の年収は3回減給され、546万円に。男性側は配転命令に業務上の必要性はなく、同課は退職を迫る違法な「追い出し部屋」だったと主張した。

 コナミ広報は取材に対し「訴状をみていないのでコメントは控える」としている。

 

概要 | プライバシーポリシー | Cookie ポリシー | サイトマップ
企業法務、労働問題に関するご相談は、東京都墨田区錦糸町・押上 アライアンス法律事務所までお気軽にご相談ください。労働審判を申し立てられた経営者の方からのご相談は無料です。弁護士、税理士、司法書士、社労士、各分野の専門家と提携して企業経営をトータルサポート致します。